大学の推薦入試や総合型選抜で小論文を課されることがあります。
こんなことを思うかもしれません。
私は大学院では論文を読んだり、書いたりしました。
また、教員になってから受験生の小論文を添削しました。
それらの経験が活きればと思います。
自己紹介
大学入試の小論文対策① 小論文とは論文を小さくしたもの
そもそも論文とは、根拠を基に自分の考えを述べるものです。
後でも書きますが、感想文とは明確に区別しましょう。
作文は、文を作ることなので、広い意味で小論文も感想文も作文になります。
大学入試の小論文対策② 論理的に整理をして書いていこう
テーマが1つに絞られている場合の例を見ていきましょう。
1段落目はテーマの再確認、自分の意見を簡単に書きます。
字数に余裕があるときは、どんな根拠を使うかも簡単に書きましょう。
いきなり結論を載せるの?!と思うかもしれません。
人の話は結論から聞いた方がわかりやすいのです。
2段落目は根拠、事実、具体例、データなどを書きます。
根拠等を2つ使う場合は、段落を分けて書いていきます。
最終段落では再度テーマの再確認、自分の意見を簡単に書きます。
1段落目と同様に字数に余裕があるときは、簡単に提示した根拠も振り返りましょう。
テーマが2つ、3つと複数ある場合は、段落を分けて話の切れ目が相手に伝わるように書きます。
友達との会話では「さっき言えばよかったんだけどー」と話を戻すことがあります。
また「全然違う話なんだけど…」といきなり話題を変えることもあります。
小論文ではありえません。
話を逆戻りさせたり、思い付きで話が移り変わってはダメです。
テーマに沿って自分の考えを述べましょう
書いているうちにテーマから逸れてしまう小論文も目にします。
例えばこんな問いについて考えてみましょう。
同じ仕事をしていても地域によって賃金の格差がある。この格差にはどのような問題があるか。
札幌大谷大学 社会学部 地域社会学科 学校推薦型選抜より
誤った例として、「賃金の格差」というキーワードに引っ張られて、地域という観点が抜けてしまうケースがあります。
誤って、世代間格差、職種・業種による格差などに話がずれてしまう人がいます。
話のずれ方も人それぞれで、初っ端からずれてしまう人もいれば、半分くらい書いたところで話がそれる人もいます。
大学入試の小論文対策③ 知識不足、下調べ不足は大きな欠点
「推薦入試や総合型選抜は準備がいらないんでしょ??だって教科の勉強がいらないじゃん!」
こんな勘違いをしている高校生はいます。
論文とは「根拠を基に自分の考えを述べるもの」と書きました。
根拠にあたる知識、データがないと、単なる感想文になってしまいます。
そういった人は大学生としてはふさわしくありません。
受験会場で書くタイプの小論文は、受験までに志望する学部・学科の時事ネタ、ニュース、専門書の入門書くらいの知識は頭に入れておきましょう。
出願時に提出するタイプの小論文は、自分で下調べができるので、下調べをきちんと行って仕上げていきましょう。
小論文試験の準備はいつから始める?
前述したとおり、知識を基にして考えたことを述べるのが小論文です。
各大学の出題傾向にもよりますが、半年以上前から準備を始める人もいます。
毎年の傾向を見て、志望する学問分野に関するテーマがよく出題される場合、その分野の予備知識を入れておきます。
テーマが幅広い場合は、新聞、ニュース、時事ネタの本で予備知識を入れておきます。
準備期間が1か月を切ると、かなり厳しくなると思われます。
というのも、小論文の試験は学校の授業がある時期に、並行して準備することが多いからです。
1日中フリーで小論文準備に注力できるなら、2週間くらいで何とかなるかもしれません。
ただし、日本語力、文章力、論理的思考が備わっていることが前提です。
大学入試の小論文対策④ 感想文のような表現は避けよう
こんな文末は避けよう。
先ほど、論文は「根拠を基に自分の考えを述べるもの」と書きました。
「感想文」とは明確に線引きをしておきましょう。
「~と思います」「~と感じます」という表現は考えたのではなく、感覚やフィーリングで書いている印象を持たれてしまいます。
です・ます調は避けよう
また、こんな文末は避けよう。
自信をもって考えを伝えている印象を持ってもらうためにも、文末は言い切った形が好ましいです。
大学入試の小論文対策のまとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
小論文の書き方なんて全く分からない!という方の参考になれば嬉しいです。
ぜひ最後まで頑張りましょう!
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