記述式問題はなんとなく難しそうという印象を持たれがちです。
中でも穴埋めの記述ではなく,自分で文を書くタイプは嫌,という人も多いと思います。
今回扱うのは,
など,文章で説明するタイプの問題です。
英語で解答する問題,日本語で解答する問題の両方について書いていきます。

自己紹介
論述式試験の書き方を学んでも、確実に満点を狙うのは難しい
最初に言っておきます。
文章を書くタイプの記述式問題は,部分点で7割取ればOKと考えましょう。
もちろん,満点解答を狙うことは大切です。
しかし,合格者の中でも全ての問題で満点解答を出すのは難しいと聞きます。
受験における目的は満点を取ることではありません。
受験の目的は合格することです。
そして,合格最低点は6割台であることがほとんどです。
出題形式の難易度,バランスにもよりますが,記述式問題で7割以上の点を取って,選択問題や空所補充問題でしっかり点数を取れば合格圏内に届くと言えます。
受験生のとき,出題している高校,大学の先生は入試問題を制限時間内に満点で解答できると思っていました。
でも,たぶん,先生でも制限時間内に絶対に満点をとれるかというと怪しいです。
制限時間という足かせがあると,人は焦ってしまうことがあります。
それは先生も同じです。
合格点を取ることを目標にしましょう!

論述式試験の書き方を学んで、部分点7割をクリアしたい!
誤答は大幅減点または失点になります
もちろん,全くの的外れな解答を出してきたら大幅な減点,または失点になります。
例えば,「〜を日本語で説明せよ」というタイプの問題は,本文の中から該当箇所を探して,和訳するのが基本的な解法です。
本文の該当箇所からずれていると失点になる可能性が高いです。
作問者としては,正答を曖昧にしたくありません。
なぜならば,「あれも正解,これも正解」とすると採点が大変だからです。
何百枚という答案用紙を一人で採点するのは考えにくいです。
大学の先生方で分担をして採点をするでしょう。
同じ解答で「○○先生は正解にしたけど,△△先生は不正解にしたよ」なんてことが起こってはいけません。
だから,例えば「〜を日本語で説明せよ」といった問題では,本文中の特定の箇所を受験生が探し,和訳する方法を取ることで公平に採点できるのです。
論理的矛盾は避けよう
受験生が意見を述べるタイプの問題を想像してください。
例えば,Which do you like better on holidays, staying home or going out?という問いがあったとします。
(実際の入試問題ではもっと社会的な話題への意見になるとは思いますが・・・)
それに対して,I want to stay home. I usually see movies on my day off.などと答えたとしましょう。
「映画を見る」のは映画館で見る場合と,自宅でDVDやストリーミングなどで見る場合があります。
こういった,どちらにも取れるような理由づけや解答の根拠にすると,説明不足として大幅な減点対象になります。


情報量の大幅な不足は避けよう
下線部について日本語で説明するタイプの問題には,「○○字以内で説明せよ」という指示があるかもしれません。
これは作問者が受験生に求めたい情報量を示しています。
大体,20〜30字で1つの項目,状況の情報量となっています。
例えば,「違いを説明せよ」と言われると,少なくとも40〜60字前後の字数指定になることが多いと言えます。
なぜなら,違いを説明するためには「Aは○○であるが,Bは△△である」と言ったように,2つの情報を解答に盛り込んでもらいたいからです。
この際に,「Aは○○である」としか答えていないと,大幅な情報量不足として大幅な減点が予想されます。
そもそも,情報量をなぜ文字数で判断させるのでしょうか?
英語を読めているか測るのがテストの目的だとしたら,解答方法で紛らわしくさせるのはナンセンスです。
これはおそらく,「○項目で答えよ」とすると,人によって解釈が分かれると揚げ足を取られるからだと思われます。
例えばフェアトレードについての英文があったとして,仮に「コーヒー豆を適正価格で取引すること」という答えを求めたいとします。
この程度の情報量を1項目と数えていいと個人的には思います。
一方で,考え方によっては「コーヒー豆を / 適正価格で / 取引する / こと」と4つの情報に分けるという意見もあります。
そうなってくると,情報量を数で指示することに作問者としてのリスクがあるのです。
英語を読めているアピールをしよう
同様に英語の本文中の下線部を説明する問題では,解答の根拠となる部分を和訳するイメージを持ちたいです。
英語の試験で一番確認したいことは受験生の英語の力です。
例えば,こんなことはできれば避けたいですね。
出題者も解答の根拠としている本文中の場所は,何らかの文法,語法などの知識が埋め込まれていることがあります。
受験生が知っておくべき知識を使って,雰囲気ではなく考えて英語に向き合ってますアピールをしましょう。
字数制限などで情報量を削るのは解答を作る最後の方にやることです。
初めからなんとなくで削ってはいけません。
正しい日本語,正しい英語で答えよう
大幅に意味が変わってくる日本語,英語となると,大幅減点または失点となります。
例えば,This store buy professional goods.(「この店でプロ製品を買うことができます」と言いたい)と言った誤答があったとします。
このレベルの間違えは,主語,述語がめちゃくちゃですし,間違えも中学レベルの英語なので,1,2点の減点では済まないでしょう。

英語の論述式試験で減点が少なさそうな間違え
些細な英語のミス
英語のミスはないことに越したことありません。
ただ,どうしても時制のミス,単数・複数形など些細なミスはしてしまうものです。
制限時間がある中で問題を解き進めていくのでなかなかこう言ったミスをゼロにするのは難しいかもしれません。
とはいえ日頃からはできるだけそういったミスをしないよう,問題演習をしておくことは大切です。

大学入試|英語の論述式試験の書き方についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。
これを読んで,論述式問題への気持ちの面でのハードルが少し下がったり,なんかヒントになったかもと思ってもらえると,嬉しいです。
ともあれ練習,演習は絶対必要です!!
模試や定期テスト,本番だけでなく,日ごろから記述式問題に取り組んで,解答を完成させるコツをつかんでおきましょう!
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