勉強のやる気がでない時の対処法

モチベーションに燃えている 勉強のワンポイント・アドバイス
この記事は約9分で読めます。

勉強が好きでしょうがないという生徒は少ないです。

「やる気がでない。」

「モチベーションが上がらない。」

と、なかなか手につかないものです。

今回はこちらの本を引用しながら、モチベーションについて考えていきます。

なお、引用内のアンダーラインなどは、本記事の執筆者によるものです。

隣の芝
隣の芝

自己紹介

  • 非常勤+専任の私立教員歴は約15年!
  • 担任は10年以上経験! 修学旅行の準備・引率、大学受験の指導経験もあり
  • 教科は英語海外への引率経験もあり
  • 校務分掌教務、進路、広報、生活指導、生徒会を経験!
この記事をおススメしたい方
  • 勉強のやる気が出ない中学生・高校生・受験生
  • 子供が勉強に向き合わないと心配の保護者・先生

ざっくりと本書の特徴を紹介

やる気を出す方法について、一般的な本には方法や具体的な行動が書かれていることが多いと感じています。

本書は別の角度から考えています。

本書は、神経科学の観点から「脳の中で何が起こっているのか(WHAT)」を解き明かし、それに関連する「なぜそうなるのか(WHY)」について知識を深めていく。WHATとWHYを理解することで、モチベーションのコントロール・ストレス対処・クリエイティビティを高めるためのヒントを、ぜひとも手に入れていただければ幸いだ。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

読んでみると、脳内物質の用語が散見されます。

また、モチベーションが上がるときに脳内ではどんなことが起きているのかなど、神経科学的に書かれています。

記事では難しいことを割愛させてもらい、今までも言われているモチベーションアップの方法とのリンクをしていきたいと思います。

また、本書はモチベーション、ストレス、クリエイティビティの3本立てとなっているが、本記事ではモチベーションに絞って書いていきます。

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今もいろいろな方法が語られるのに、なぜやる気が出ないのか?!

今までも、やる気の上げる方法が語られてきました。

学校や塾の先生、受験雑誌、保護者はいろいろなやる気のあげ方を中学生、高校生に教えてきました。

それでも、なぜモチベーションは上がらないのでしょうか?

勉強にやる気のない男の子

答えのヒントはこれのようです。

なぜ「何をどうやるのか(HOW)」について説明しないのか、疑問に思われる方もいるかもしれない。

しかし、HOWについては読者の方一人ひとりにお任せしたいと思う。考えていただきたい。なぜなら、HOWは現場によって、あるいは個人によってもまったく異なるからだ。私が無理にHOWを抽象化したり一般化したりしても、すべての人に当てはめることはできない。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

そもそも他人と自分のモチベーションのあり方は、DNAレベルで異なり、体験による記憶が異なり、脳の配線が異なる限り、大きく異なる可能性が高いという点だ。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

確かに、受験生になっていない生徒に、受験のことを話してもピンとこないでしょう。

また同じ学年の生徒であっても、性格が異なるとやる気の出し方が変わるはずです。

ということで、本ブログで紹介することは状況に応じていろいろ試してもらえればと思います。

人間の根本的欲求には勝てない!

脳の機能を見ていくと、古くからある脳機能、すなわち脳の下部の構造がモチベーションとして優先されることが多い。たとえば睡眠不足の状況になると、生存のための睡眠が優先され、高次機能を発動させることが非常に難しい状況になる。呼吸や体温が乱れていると、学習や仕事のモチベーションどころではないのである。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

昔、大学受験は「4当5落」と言われ、4時間睡眠の人は合格(当選)、5時間睡眠の人は不合格(落選)と言われていました。

今は眠いなら一度寝てすっきりしてから勉強をした方がいいとアドバイスします。

現代のアドバイスの方が理にかなっていますね。

過去の成功体験を基にする方法

意識的に過去の快の体験を引き出す方法である。

…[中略]…

自分がワクワクしたときのことを、まさに思い出すことがこれにあたる。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

成功体験を思い出すことで、「よしっ、やってみよう!」と思い直す方法です。

確かに、このブログを書いていても、続けるのが大変だなと思う時もあります。

しかし、初めて閲覧されたときのこと1日の閲覧数が10、100と増えたときのことを思い出すと、「よしっ、頑張ってみよう!」という気になります。

ブログを書く人

だからこそ、子供の時の成功体験は大切になりますね。

中学生、高校生くらいになると経験値も増え、それまでの人生で失敗や成功を体験しています。

成功体験を次のモチベーションにつなげることもできそうです。

未来に期待を馳せる方法

本書では、3つに分かれていましたが、本記事では未来への期待とひとくくりにしてみます。

報酬予測感とは「なんだか報酬(メリット)がありそううだ」と確信できる前の段階で、そのような認識をもたらす情動反応だ。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

やらないより、やった方が良さそうであれば、取り組んでみようかなと思ったことはありませんか?

過去の記憶のデータベースから未来の報酬を予測することによるモチベーションだ。

…[中略]…

休みやお金だけが報酬予測ではない。あなたに何らかの快をもたらすものを報酬として予測できれば、ドーパミンは誘導されるだろう。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

今回は予測「感」ではなく、過去の実績によって得られる報酬です。

「大変だったけど、これくらい頑張ったからこそテストの点数が伸びた」

「1時間勉強を頑張ったら、好きなアイドルの画像を見よう、好きな人にラインをしよう」

など、実績や自分で決めたことに基づいたやる気の出し方です。

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我々は過去に体験したことがなくても、何かいいことが起こるのではないかという「予測想像」「妄想」を持つことができる。

…[中略]…

希望とは、基本的にはどうなるかわからないことに対して前を向かせる脳の機能である。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

たとえば受験生に「入学後のことをイメージしてみよう」と言ったことはありませんか?

  • 入学したら部活動(サークル)は何をしたい?
  • 入学したらどんなアルバイトをしたい?
  • 好きな人と一緒の学校に通える!
  • 大学は入学したら自分で授業を選べる

過去の体験などによって確信の度合いは異なりますが、「未来に良いことがある」という思いが大切なようですね。

飲食のアルバイト
どれも快を求める点は共通点!

5つ本書からやる気の出し方を引用しました。

ブログ記事では過去と未来に分けて、話を進めました。

ただ結局は、過去でも未来でも、自分にとっての「快」をイメージすることで、モチベーションアップにつながりそうです。

【スタディサプリ】動画授業で苦手を克服

「ランナーズハイ」を作り出す方法

あなたの周囲にも、非常に辛いラーメンにはまってしまう人がいるのではないだろうか。

…[中略]…

その答えとして考えられるのは、痛みを感じる際に痛みを和らげようとする化学物質が放出され、その化学物質に快楽性があることだ。おいしい、気持ちいことによる快楽物質に加え、痛みを和らげる快楽物質が脳や身体内に放出されるために、より快楽性が高まると推定される。

…[中略]…

似たようなメカニズムで動くのが「ランナーズハイ」の状態だろう。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

勉強も「最初の5分だけ頑張ってみよう!」といったアドバイスがあります。

最初に5分始められれば、調子に乗ってそのまま続けられることもあありますね。

ストレスを上手に利用した方法

適切なストレスで集中力・論理的思考力・記憶力を高める

…[中略]…

納期が迫ってくるとそれまでとは別人のように集中力が高まる経験をした人も多いのではないだろうか。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

多かれ少なかれ、経験があるでしょう。

朝の時間がない中、出かける準備を終えられるのもストレスのおかげだと言えます。

また定期試験の前に差し掛かったり、自分が受験生になったりしたら、それまでよりも勉強時間を増やすのは一般的です。

この点は学校内、塾の中、家の中に志望校のポスターを貼るなどをして、環境から適切なストレスを作り出せそうですね。

番外編 短期記憶は一体なに??

暗記の勉強をするときに、短期記憶から長期記憶に移行させることが大切という説があります。

一方でこんなことが書かれていました。

ワーキングメモリは長期記憶の一部

…[中略]…

仮に短期的に情報を保持する脳部位があるとする。だとすると、「3、4、5、4、2、1」の羅列が「さん、よん、ご、よん、に、いち」と日本語で発音されようが「タラータ、アルバァ、ハムサ、アルバァ、イトネーン、ワーヒドゥ」とアラビア語で発音されようが、記憶として保持することができるはずだ。しかし、実際にはどうだろう。アラビア語はまったく馴染みのない音の羅列のため、10秒と保持することは難しいはずだ。短期的にどこかの脳部位に保持しておくモデルでは、このような現象は説明できない。

…[中略]…

我々は日本語の数字の発音には幾度となく触れているため、記憶として長期的に保存されている。ワーキングメモリとは、長期記憶にアクセスして瞬間的にそれぞれの記憶をアクティブにすることで、脳に情報をフローさせる仕組みと説明できる。…[中略]…これらのことから、ワーキングメモリは長期記憶の一部であるという説明が有力視されはじめている。

BRAIN DRIVEN ( ブレインドリブン ) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 

あまり短期記憶、長期記憶と分けずに、コツコツ取り組むのがよさそうですね。

最後に

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

最初にも触れましたが、やる気の出し方は個人差や環境によって変わります。

いろいろ試したり、同時にいくつか試してみるのがよさそうですね。

本記事だけでは、すべてをご紹介できませんでした。

もしご興味がありましたら、お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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