大学受験を目指す方向けの長文読解問題です。
タブレットを横向きにすると読みやすくなると思います。
難易度:難関大レベル
CEFR:B2~C1程度

自己紹介
英語長文問題130(環境)681語+問題
印刷用PDFをダウンロードWhen people hear that technology can help slow global warming, they often imagine cleaner sources of energy: solar panels replacing coal, electric vehicles replacing gasoline cars, or buildings that waste less heat. Such changes are essential because they prevent carbon dioxide from entering the atmosphere in the first place. Yet prevention alone raises a difficult question. Some activities, including certain industrial processes and forms of long-distance transport, are unusually hard to operate without releasing greenhouse gases. If those emissions cannot quickly be eliminated, should technology also be used to capture carbon after it is produced, or even remove carbon dioxide that is already in the air?
One approach is carbon capture, which separates carbon dioxide from gases produced by factories or power plants before much of it reaches the atmosphere. The captured gas can then be transported and stored underground. At first, this seems to offer a convenient bridge between existing industry and a low-carbon future. The picture becomes less simple, however, when the energy needed for capture, transport, and storage is considered. If that energy comes from carbon-intensive sources, some of the climate benefit is lost. Moreover, installing capture equipment does not make the original industrial process emission-free; it changes the amount and destination of its emissions. Thus, the value of the technology depends partly on the wider energy system in which it operates.
A more ambitious strategy is to remove carbon dioxide directly from the atmosphere. This may sound like reversing pollution after the damage has been done, but the idea has a specific purpose. Even if electricity becomes much cleaner, some sectors may continue producing residual emissions that are technically difficult or extremely costly to prevent. Removing a comparable amount of carbon from the air could help balance such emissions. Yet atmospheric carbon dioxide is widely dispersed, so collecting it generally requires substantial energy and equipment. The question, therefore, is not simply whether removal works, but where using limited clean energy for removal makes more sense than using that same energy to prevent emissions elsewhere.
This comparison reveals a problem that is easily hidden by the phrase “carbon reduction technology.” Technologies that prevent emissions, capture them at a source, and remove carbon from the atmosphere are often discussed as if they performed the same task. They do not. Preventing a unit of carbon from being released avoids adding it to the atmosphere; capturing carbon attempts to intercept a release; removal deals with carbon after it has entered the atmosphere. These differences matter because resources are limited. Money, electricity, land, and skilled workers devoted to one method cannot simultaneously be devoted to another, so technological choices involve opportunity costs as well as engineering performance.
This does not mean that carbon removal should be reserved for some distant future. Developing it early may be valuable because societies need time to learn how technologies perform outside controlled settings and how their environmental effects can be monitored. Still, its strongest role may be in situations where direct reductions remain exceptionally difficult, rather than as a substitute for reductions that are already practical. A technology can be successful in a laboratory and still be poorly used if it is applied to an easy problem while a harder one remains unsolved. Judging success therefore requires asking not only whether carbon is reduced, but what alternative use of resources has been displaced.
The most serious risk may arise not from a technology failing, but from expecting too much of it. If people assume that future machines will remove large quantities of carbon, they may feel less pressure to reduce emissions today. Such confidence could turn a useful tool into an excuse for delay. On the other hand, rejecting removal because it might be misused would ignore the emissions that may remain after feasible reductions have been made. The sensible question is therefore neither whether carbon-removal technology is good nor whether conventional reduction is enough. It is how different methods can be assigned to the problems they are best suited to solve, while ensuring that promises about tomorrow do not weaken actions that are possible today.
Q1. What does the passage suggest about carbon capture technology?
- It removes the need to change existing industrial energy systems.
- It prevents nearly all emissions produced by equipped industrial facilities.
- Its climate value depends partly on the energy supporting it.
- Its effectiveness increases whenever captured carbon is stored underground.
Q2. What does the passage suggest about the role of carbon removal?
- It should mainly replace methods that prevent emissions at source.
- It is most useful when laboratory performance is already impressive.
- It becomes unnecessary once low-carbon electricity is widely available.
- It is especially valuable where direct reductions remain exceptionally difficult.
Q3. Which statement is NOT supported by the passage?
- Future carbon removal can justify postponing feasible emission cuts today.
- Atmospheric removal may help balance emissions that remain difficult to prevent.
- Some activities remain difficult to operate without producing greenhouse gases.
- Expectations about future removal may weaken present pressure for reductions.
\英文の構造をしっかり見抜けるようになりたい方はこちら/

和訳
第1段落
テクノロジーが地球温暖化を抑えるのに役立つと聞くと,人々はしばしば,よりクリーンなエネルギー源を思い浮かべる。たとえば,石炭に代わる太陽光発電,ガソリン車に代わる電気自動車,あるいは熱をあまり無駄にしない建物などである。このような変化は,そもそも二酸化炭素が大気中に放出されるのを防ぐために不可欠である。しかし,排出を防ぐことだけでは,難しい問いが残る。特定の産業工程や長距離輸送の一部など,温室効果ガスを排出せずに行うことがとりわけ難しい活動もある。もしそうした排出をすぐにはなくせないのであれば,二酸化炭素が生じた後に回収したり,すでに大気中にある二酸化炭素を取り除いたりするためにも,技術を使うべきなのだろうか。
第2段落
一つの方法は炭素回収であり,工場や発電所から生じるガスの中から,大部分が大気中に到達する前に二酸化炭素を分離するものである。回収されたガスは,その後運搬され,地下に貯留することができる。一見すると,これは既存の産業と低炭素社会の将来との間をつなぐ便利な橋渡しを提供するように思える。しかし,回収・運搬・貯留に必要なエネルギーを考慮すると,事情はそれほど単純ではなくなる。そのエネルギーが炭素排出量の多いエネルギー源から得られる場合,気候への効果の一部は失われる。さらに,回収設備を導入しても,もとの産業工程が排出ゼロになるわけではない。変わるのは,排出される量とその行き先である。したがって,この技術の価値は,それがどのようなより広いエネルギーシステムの中で使われるかにも部分的に左右される。
第3段落
より野心的な方策は,大気中から二酸化炭素を直接取り除くことである。これは,被害が生じた後に汚染を元に戻すように聞こえるかもしれないが,この考えには具体的な目的がある。たとえ発電がはるかにクリーンになったとしても,一部の分野では,技術的に防ぐことが難しい,あるいは防ぐには非常に高い費用がかかる残余排出が続く可能性がある。それと同程度の炭素を大気から取り除くことによって,そうした排出を相殺する助けとなる可能性がある。しかし,大気中の二酸化炭素は広く分散しているため,それを集めるには一般に相当なエネルギーと設備が必要になる。したがって,問題は単に除去が機能するかどうかではなく,限られたクリーンエネルギーを除去に使うことが,同じエネルギーを別の場所で排出防止に使うことよりも,どこでより合理的なのかということである。
第4段落
この比較から,「炭素削減技術」という言葉では見えにくくなる問題が明らかになる。排出を防ぐ技術,排出源で回収する技術,大気中から炭素を取り除く技術は,しばしば同じ役割を果たすかのように論じられる。しかし,実際にはそうではない。炭素を1単位放出しないようにすることは,大気への追加を避けることであり,炭素回収は放出を途中で止めようとするものであり,除去はすでに大気中に入った炭素に対処するものである。こうした違いが重要なのは,資源が限られているからである。ある方法に使われる資金,電力,土地,熟練労働者は,同時に別の方法に使うことはできない。したがって,技術上の選択には,工学的性能だけでなく機会費用も伴う。
第5段落
だからといって,炭素除去は遠い将来まで取っておくべきだという意味ではない。早い段階から開発を進めることには価値があるかもしれない。なぜなら,社会が,技術が管理された環境の外でどのように機能するのか,またその環境への影響をどのように監視できるのかを学ぶには時間が必要だからである。それでも,炭素除去が最も力を発揮するのは,すでに実行可能な削減策の代わりとしてではなく,直接的な削減が依然として非常に難しい状況である可能性が高い。ある技術が実験室で成功していても,簡単な問題に使われる一方で,より難しい問題が未解決のままなら,その技術の使い方としては不適切な場合がある。したがって,成功を判断するには,炭素が削減されたかどうかだけではなく,そのために使われた資源が,ほかのどの用途から回されたのかを問う必要がある。
第6段落
最も深刻な危険は,技術が失敗することではなく,それに過剰な期待を寄せることから生じるのかもしれない。もし人々が,将来の機械が大量の炭素を取り除いてくれると考えれば,今日の排出を減らそうとする圧力をあまり感じなくなる可能性がある。そうした自信は,有用な道具を,先延ばしの口実へと変えてしまうかもしれない。その一方で,炭素除去が誤用される可能性があるという理由だけでそれを拒絶すれば,実行可能な削減策を進めた後にも残るかもしれない排出を無視することになる。したがって,適切な問いは,炭素除去技術が良いのかどうかでも,従来の排出削減だけで十分なのかどうかでもない。問題は,異なる方法を,それぞれが最も適している課題にどのように割り当てるか,そして将来についての約束によって,今日可能な行動を弱めないようにするにはどうすればよいか,ということである。
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解説(問題文・選択肢の和訳、正解・根拠)
Q1
問題文:
本文は,炭素回収技術について何を示唆しているか。
選択肢:
1 それによって,既存の産業用エネルギーシステムを変える必要がなくなる。
2 それによって,設備を導入した産業施設が生み出す排出のほぼすべてを防ぐことができる。
3 その気候上の価値は,それを支えるエネルギーにも部分的に左右される。
4 回収された炭素が地下に貯留される場合,その有効性は高まる。
正答:3
根拠:第2段落
解説:
第2段落では,炭素回収そのものだけを見ればよいのではなく,回収・運搬・貯留に使うエネルギーの由来まで含めて評価する必要があると述べられています。とくに,そのエネルギーが炭素排出量の多い供給源から得られる場合,気候上の利点の一部が失われるとされています。そのため,「炭素回収の価値は,それを支えるエネルギーにも左右される」とする3が正答です。
1:誤りです。本文では,炭素回収にはエネルギーや設備が必要であり,既存のエネルギーシステムを変える必要がなくなるとは述べていません。
2:誤りです。本文では,回収設備を導入しても,もとの産業工程が排出ゼロになるわけではないと明確に述べられています。
3:正しいです。本文の「炭素排出量の多いエネルギー源を使えば利点の一部が失われる」「技術の価値はより広いエネルギーシステムに左右される」という内容をまとめています。
4:誤りです。本文では,回収した炭素を地下に貯留できるとは述べていますが,地下に貯留すること自体によって必ず技術の有効性が高まるとは述べられていません。
Q2
問題文:
本文は,炭素除去の役割について何を示唆しているか。
選択肢:
1 それは主として,排出源で排出を防ぐ方法に取って代わるべきである。
2 実験室での性能がすでに優れている場合に,最も有用である。
3 低炭素電力が広く利用可能になれば,不要になる。
4 直接的な排出削減が依然として非常に難しい場合に,特に価値がある。
正答:4
根拠:第5段落
解説:
第5段落では,炭素除去は「すでに実行可能な削減策の代わり」ではなく,「直接的な削減が依然として非常に難しい状況」で特に重要な役割を果たし得るとされています。つまり,炭素除去は一般的な代替策ではなく,削減しにくい排出に対して補完的に使うのが有効だという考えです。そのため4が正答です。
1:誤りです。本文では,炭素除去は,すでに可能な削減策の「代わり」に使うべきではないとされています。
2:誤りです。本文では,実験室で成功していても,それが適切な問題に使われなければ,技術の使い方としては不適切な場合があるとされています。したがって,実験室での高性能だけで有用性は決まりません。
3:誤りです。本文では,電力がクリーンになっても,一部の分野では残余排出が続く可能性があるとされています。そのため,低炭素電力が広がれば炭素除去が不要になるとはされていません。
4:正しいです。第5段落の「直接的な削減が依然として非常に難しい状況」が,選択肢の「where direct reductions remain exceptionally difficult」に対応しています。
Q3
問題文:
どの記述が本文によって支持されていないか。
選択肢:
1 将来の炭素除去によって,今日実行可能な排出削減を先送りすることが正当化される。
2 大気中からの除去は,防ぐことが難しいまま残る排出を相殺する助けとなる可能性がある。
3 よりクリーンなエネルギーへの移行を進めても,温室効果ガスを排出せずに行うことが難しい活動がある。
4 将来の炭素除去への期待によって,現在の排出削減への圧力が弱まる可能性がある。
正答:1
根拠:
1=第6段落
2=第3段落
3=第1段落
4=第6段落
解説:
本文は,将来の炭素除去技術への期待が,現在の排出削減を先延ばしする「口実」になる危険性を指摘しています。しかし,そのような先送りを正当化しているわけではありません。むしろ,最終段落では,将来の約束によって今日可能な行動を弱めないことが重要だと述べられています。したがって,1だけが本文に支持されていません。
1:本文に支持されていません。本文は,将来の炭素除去への期待によって現在の削減が先送りされることを危険として扱っており,それを正当化してはいません。
2:本文に支持されています。第3段落では,技術的または費用面で防ぐことが難しい残余排出に対し,大気中から同程度の炭素を取り除くことで相殺できる可能性が述べられています。
3:本文に支持されています。第1段落では,特定の産業工程や長距離輸送など,温室効果ガスを排出せずに行うことが特に難しい活動があるとされています。
4:本文に支持されています。第6段落では,将来の機械が炭素を除去してくれると考えることで,今日の排出削減への圧力が弱まる可能性があると述べられています。
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まとめ|英語長文読解問題+αの問題で大学受験を頑張りぬこう!
お疲れさまでした!
もし、作ってほしい問題形式があれば、コメント欄に書いてもらえると嬉しいです!
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これからもコツコツ頑張っていきましょう!
\難しい英文を「なぜそう読むのか」から理解し、正確に読み解く力を鍛えたい方におすすめ/
\長文を「なんとなく」ではなく、読み方から学びたい方におすすめ/
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