学校では特に年度初めに委員会や係を決めます。
その年のクラスの雰囲気によってはなかなか決まらないといったこともあります。
今回は少しだけ話し合いが進みやすくなる方法を紹介します。

自己紹介
なかなか委員会、係決めが進まない時の話の進め方
毎年、委員会、係決めが進まないなぁと悩んでいる先生もいらっしゃるかと思われます。
ちょっとした工夫をすることで、少しだけ決まりやすくなるかもしれません。
新人の先生はクラスのマネジメントに困ることもあるでしょう。
こんなことを意識してみてはいかがでしょうか。
担任が仕事の負担を考えた人数配分にする
仕事の量や負担には差があります。
黒板を消す係の人は、授業がある日に毎日仕事があります。
ノート集めをする係の生徒は、定期テストの頃に仕事があります。
仕事によって頻度が変わります。
だから、担任はクラスで係決めをする前に、仕事量などの負担によって人数配分を考えると良いでしょう。
委員会は学校全体で人数枠が決まっていることがあります。
担任の裁量で決められるクラスの係で負担感を調整するのがおススメです。

人数配分、仕事の種類を生徒が決める
先ほどに担任が各係の人数を事前に考えて、係決めをする話をしました。
いざ係決めをしても、担任が考えるのとは違った負担感を生徒は覚えるかもしれません。
だから、生徒が人数配分、仕事の種類、兼任などを決める余地も残しておきましょう。
生徒が決め事をする際にはいくつか絶対に譲れないルールを作っておきます。
一部の人に仕事を押し付けるのは組織マネジメント上よろしくありません。
せっかく、係の仕事に積極的な生徒も嫌な気持ちになってしまうことがあります。
また、「(単にやりたくないから)○○係はいらないんじゃね?」となると教育活動に支障が出るかもしれません。
そうなるとクラスは崩壊してしまいます。
ルールの範囲内で生徒が自治的に決めるのも一つの手です。
委員会、係決めは少しクラスメート同士が打ち解けてから始める
委員会、係決めをするのは年度初めの4月です。
クラス替えもあり、生徒はどんな人がクラスにいるのか気になりながら毎日登校する時期です。
生徒を見ていると係決めにおいて「何をやるか」より「誰とやるか」の方が気になっているのかなという印象を受ける時があります。
ちょっと普段の自分ならやらないことでも「仲の良い○○さんとならやってみようかな」と考えたりするものです。
だから、まずは自己紹介をしたり、クラスメート同士が知り合えるような活動を入れてから係決めに移ることをおススメします。

日を改めて話し合いの場を持つ
仕事のバランスも考え、自己紹介もしました。
できるだけ、生徒が係決めをしやすい環境は作りました。
でも、なかなか決まらない!
そういったことはよくあります。
「○○係をやってくれる人ー?」「・・・・」という場面です。
担任としては早く係決めをして、次から次へと仕事を片付けたい気持ちはあります。
でもここはグッとこらえて、1日置くなど時間をあけてみましょう。
学校は全員の机が前を向いている会議には適さない配置になっています。
また、気の合う生徒同士が必ず近くに座っているとは限りません。
だから、休み時間や日をまたいで人をシャッフルできる時間を取ってから決めるのも方法の一つです。
散開する前には「明日また決めるので、クラスメート同士で話をしておいてください」と言っておき、クラス「宿題」にしておくのです。
クラスの係の例
高校の係を想定しています。
仕事量によって人数配分を変えます。
号令係 人数:小規模
学級委員や日直が兼務しても良いかもしれません。
一人一役をつけたいので設定しています。
また、日直は毎日人が変わるので忘れてしまいがちです。
声の大きい生徒、メリハリのある生徒が担当すると良いでしょう。
黒板消し係 人数:大規模
板書を消す仕事は毎日あるので、人数を多めにします。
曜日担当で5〜6人くらいは必要でしょうか。
板書を消す係がいなくなると授業の開始が遅れ、放課後も黒板がきれいにならないまま翌朝を迎えてしまいます。
大切な仕事です。

教科係 人数:小〜中規模
定期テストの直後にノート集めをして、教科担当に持っていく。
教科担当からの返却物をクラスの生徒に渡す。
こういった仕事を担います。
仕事の時期は定期テストの前後など限られます。
一方で、特定の時期に複数の科目の仕事が集中するので、ある程度人数が必要です。
ここまで「この仕事はうちのクラスでは学級委員がやっているよ〜」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
私の案では、学級委員には臨機応変な対応してもらう仕事を主にお願いしています。
学校は、授業というルーティーンを毎日こなしつつ、大なり小なり学校行事などが月に数回あります。
授業しかやらない学校があれば、かなり仕事も簡略化できますし、不測の事態もある程度限られてきます。
活動の種類が増えるとそれだけ、イレギュラーなことも増えるので、急なお願い事を学級委員に頼みます。
教室移動カギ係 人数:小規模
体育や移動教室の際に、教室を施錠する学校は少なくありません。
担任も別のクラスで授業があるので、その度に大人が施錠・解錠するわけにもいきません。
だから、生徒が教室のカギの管理をします。
人数は少なくて十分ですが、係の生徒が休むこともあるので2人以上の人数枠にします。
(全員休んでしまったら学級委員にやってもらいます)
大掃除係 人数:中規模
学校では教室の大掃除を年に数回行います。
生徒全員でやっても良いのですが、サボる生徒もいます笑
そこで不公平感が出るなら、初めから大掃除も係の仕事として設定しておいては?と考えています。
文化祭企画係 人数:中規模
文化祭のクラス企画をする生徒です。
リーダー、サブリーダー、会計、庶務など4人くらいで担当します。
また、文化祭の時にクラスTシャツを作る生徒は、兼任しても良いかもしれません。
クラスTシャツを作るにも、デザインの考案、業者との連絡、クラスメートからの集金作業など、仕事はいろいろです。
席替え係 人数:小規模
ユニークなもので、席替え係を作った時もありました。
くじ引きで席替えをするなら、生徒がくじを作り、クラスメートにくじを引いてもらい、座席表の作成まで行います。
クラス内の人間関係が悪くない場合に使えるかもしれません。
このやり方は生徒同士で相談して微調整もできてしまうので、公正な席替えにはなりません。
しかし、そこも含めてコミュニケーション力の育成につながると思います。
ただし、クラス内の人間関係がこじれているとトラブルにつながるので、避けた方が良いかもしれません。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
係の種類も学校やクラスによっていろいろだと思われます。
そんな決め方や係もあるんだ〜と思ってもらえたら嬉しいです。
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