【徹底考察】受験にいらない科目、入れたほうがいい科目

学校の雑学
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学生時代に入試を経験して,立場は違えど10年以上入試というものから切り離せない職に就いています。

その間,様々な生徒・保護者を見てきて,自分自身もいろいろな人生のステージを経験してきました。

自分が学生時代の時は入試はこういうものかと思っていましたが,大人になるにつれて入試はもっとこうあったほうがいいのではと思うことも増えてきました。

今回は大学入試を中心に書いてみたいと思います。

隣の芝
隣の芝

自己紹介

  • 非常勤+専任の私立教員歴は約15年!
  • 担任は10年以上経験! 修学旅行の準備・引率、大学受験の指導経験もあり
  • 教科は英語海外への引率経験もあり
  • 校務分掌教務、進路、広報、生活指導、生徒会を経験!
この記事をおススメしたい方
  • 今の大学入試の制度に疑問を持っている方

入試に入れたい教科

家庭科・保健・情報(PCの使い方)

家庭科や保健の授業は入試科目に入っていないので,生徒の中で軽視されがちです。

ただ実際には大人になって,性の知識が不足していたり,子育てに悩んだり,家の借り方が分からなかったり,料理や縫製の知識が欠けていたりします。

現代は仕事でPCが欠かせないですが,スマホは使えどPCは使えない大学生が増えていると聞きます。

大人になってそういった場面に遭遇したら,その都度ネットで調べたり,人に聞いたりしています。

情報が入試科目に追加になりました!

2025年度の大学入学共通テストに「情報」が追加されましたね。

ただ、試験内容は大人が実務レベルで使うものではなく、基本的な内容のようですね。

この記事では、「情報」の導入発表前の考えを書いています。

まだ,なんとなく勉強したな~と記憶をたどって調べられればよいのですが,全く知らない場合は調べようがありません。

できれば,せっかく勉強したことを覚えていればすぐに使える知識になるので,もったいないなと思います。 

入試の判定基準は,点数の高い順に合否が決まるのではなく,規定の最低点を下回った場合は不合格とし,他の科目とは別に採点基準を設けるのが良いと考えています。

問題はあくまで実生活や仕事に活きるものとし,奇をてらうものではないほうがよいでしょう。

例えば,情報(PCの使い方)だと,PCの仕組み(OSやソフトウェア,ハードウェアなど),ネットリテラシー,Microsoft Officeの操作など,社会人として必要な範囲にとどめて,プログラミングまでは酷かなと思います。

もちろん,これらの科目については大学入試だけでなく,高校入試でも出題したほうが良いと思っています。

もちろん,高校や大学に行かない人はそういった関門を通過しませんが,今よりは無知な人を減らせるでしょう。

入試から除きたい科目

古文・漢文

大人になっても,古文・漢文は入試科目に入れなくてよいのではと思ってしまいます。

表向きには教養のためと言いますが,大人になって取引先の人や同僚と古文・漢文の話をしたことがありません。

ただ,廃止になると困る人もいるわけで,古文・漢文の教員は授業数を減らされて,職を追われたりするかもしれません。

また問題集・参考書を作っている出版業界でも同じことが言えます。

自国の言葉にかかわる学習量を減らすことへの抵抗勢力もあるでしょう。

廃止にはなかなかならないかもしれません。

形式や難易度を変えてもいいのではないかと思う科目

現代文

自分が苦手だったので多少色眼鏡で考えているかもしれませんが,現代文は伸ばし方がわかりません。

提示された問題の解説を聴けば,なるほどその通りかと思いますが,初見の問題を解くのになかなか繋げられませんでした。

生徒を見ていても,受験生の間に現代文が飛躍的にできるようになった!という声はあまり聴きません。

実は大人になってから,国語の教員に質問をしても歯切れのよい回答を得られませんでした。

問題演習が足りない,論説文で使用する用語を知らないなど,いろいろ聞きますが数学などと違ってどのレベルの問題をどれくらい解けば,これくらいの力がつくという見通しが見えてこないのです。

言語能力は小学生までが勝負?!

言語能力は小学生までの読書体験により大きく左右されるのかなと思っています。

周りの大人でも語彙力に富んでいて,文章もきれいだなと感じる人は子供の時から大人になっても本を読んでいることが多いです。

そもそも現代文は受験生の期間だけで伸ばそうとすること自体が間違えなのかもしれませんね。

現代文の成績アップは単に読んでいる量,演習量が足りないのかもしれません。

ただ現代文の出題方法に疑問があるもう一つの理由は,現代文という学問領域がないことです。

高校の各科目が発展していくと大学への学びにつながっていきますが,現代文の問題演習が文学部につながるわけではありません。

広い意味では文学,哲学,社会学とつながりますが,あくまで現代文は作品・文書の内容を理解する科目なので各種学問分野の一つ手前にあるべき存在なのかなと思います。

だとすると,もっと問題自体をシンプルにして,進学先や実社会で必要な文書読み書き能力の育成に特化したほうがいいのではと感じてしまいます。

各専門分野の科目は専門性や難易度を上げたほうがいい

地歴公民も全員に求めるには難易度が高いなと思ってしまいます。

特に文系入試はどの学部・学科も各科目の難易度が同じの場合があることに疑問があります。

作問も簡単ではないので,オペレーションの問題や受験者数を確保できるかの問題もあります

しかし,本来は進もうと思っている専門分野によって科目の難易度に差があってもいいはずです。

例えば英米文学科などは英語の試験の難易度は高めに設定し,難易度を適切に設定しつつ世界史と地理を出題するほうが理にかなっている気がします。

最近の経済学部は数学を入試科目に入れるなど,実情に合った動きになっている気がしますね。

最後に…

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

実社会で役立つ知識を身に着けたり,戦力になるためには,学生時代にある程度の苦労は必要です。

また,自分の進路に早いうちから向き合わなければ,受験勉強などの対策が後手に回ってしまいます。

日本が強くなるためにはこういった教育改革も必要かもしれません。

 

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