英語の未来表現を整理していきます。
今日はwill,be going to,現在進行形,現在形の区別をしていこうと思います。
まず、意志未来・意図と単純未来・推量の区別をしよう
未来を表す表現というと「~だろう」「~でしょう」がすぐに思いつくと思います。
ただ,willやbe going toなどの表現を扱うときは,「~しよう」という意志や,「~するつもりだ」という意図の意味もあります。
今回は意志・意図の意味について触れていこうと思います。
(「~だろう」「~でしょう」の単純未来・推量まで書きたかったですが,分量が多くなってしまいました。また次回にします。)
意志を表す未来表現:Will
OK. I’ll do my best.
ランダムハウス英和大辞典
わかった,最善を尽くすよ
X: There’s the phone bell.(電話だよ)
江川(19913:222)
Y: I’ll answer it.(私がでましょう)
Willは約束など,やると決めた瞬間の発話に使われます。
今回は「決めた瞬間」のイメージが持ちやすいような例文を使いました。
意図を表す未来表現:Be going to
What are you going to do today? I’m going to stay at home and write letters.
Leech(20043:58)
この文では「今日何をするつもりですか」という意味になり,「~するつもり」という表現が入っています。
Willの「~するよ」「~しよう」と異なり,約束・手はずがなければ「~するつもり」と言えません。
be going toの意図の意味について以下のような説明もあります。
If there is one general meaning that can be attached to this construction, it is FUTURE AS OUTCOME OF PRESENT CIRCUMSTANCES.
Leech(20043:58)
「現在の状況の結果としての未来」という意味ですが,その場で決めたことではなく,(もともと決めていることなど)すでに整っている状況がある場合の未来表現になります。
意図を表す未来表現:現在進行形
She’s getting married this spring.
Leech(20043:61)
現在進行形はbe going toよりさらに「現在との結びつき」が強くなってきます。
(「現在進行形」が使われていることからもイメージを持ちやすいのではないでしょうか)
そもそもbe going toは「~する状況に向かって進んでいるところ」というイメージです。
だから,「現在の状況をもとに予定を立てている」といったイメージです。
進行形は進行形と言っているくらいなので,「動作は現に進行中という感じをつかむことが大事である」(江川(19913:224))
I’m going to take Mary out for dinner this evening.
I’m taking Mary out for dinner this evening.
Leech(200433:62)
この文の違いについて,Leech(20043:62)はbe going toの方は今の自分の気持ちを表していて,進行形の方は社会的に過去のうちにすでに決まっている気持ちと言っています。
進行形の方はMaryとの約束が済んでいるなどがうかがえます。
意志・意図にはならない未来表現:現在形
現在形は意志未来では使われにくいです。というのも,以下のようになっているからです。
確定的な未来の予定を表す。個人よりも団体などの予定を表すのによく使われる。
江川(19913:224)
個人的な気持ちよりも,客観的に確定された予定を伝えるので,「意志」は表されません。
英語の未来表現(意志未来)について解説しました!
久しぶりにきちんと本を開きながら説明をしましたが,思ったより時間がかかってしまい参考文献も少なめになってしまいました(^^;)未来表現の本はもっとたくさんあるのですが…。
それでも説明が長くなってしまいましたので,単純未来などは次回に回そうと思います。
参考文献
江川泰一郎(19913)『英文法解説』金子書房. 東京.
Leech, Geoffrey (20043) Meaning and the English verb. Pearson Longman. London.
『ランダムハウス英和大辞典第2版』(小学館,1994年)
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