定期試験や実力試験などで試験監督をすることはあります。
しかし,試験監督をするときの注意点は大学の教職の授業で学ぶことは少ないです。
正確に言うと他に学ぶことが多くて,試験監督で気をつけることまでは伝えきれないのです。
今日は試験監督をする際に気をつけていることをお伝えします。
自己紹介
不正行為を未然に防ぐ
生徒に不正行為をさせないことが大切です。
不正が起きてしまったら取り締まらなければなりません。
しかし、できるだけ不正行為に気持ちがなびかないよう指導をしたり,試験中に立ち振る舞いをすることが大切です。
- 試験開始前に机の中が空になっているか,机に落書きがないか確認する
- 不正行為は許されない行為で,発覚した場合の罰則規定を伝える
- 試験中はよく生徒を観察する。また生徒を見ていることが生徒に伝わるように監督する。
- 時々,机間巡視をする。
まず,試験が始まる前,試験中に生徒に気の迷いを持たせないよう指導します。
そのためこちら側が見ていることが伝わるように監督します。
机間巡視は答案の文字が読めるくらいのスピードでゆっくり歩きます。
テンポよく歩くと見られている緊張感が薄らいでしまいます。
また,時たま振り返ったりして通り過ぎた後の生徒のことも気にしていることをアピールします。
もちろん監督中に本を読んだり,自分の試験の採点をするなどはしません。
不正行為をしそうな仕草の発見
監督業務をしていると,ときどき挙動不審な生徒がいます。
普通は試験が始まるとひたすら解答用紙に記入したり,計算をしたりします。
ただ,ペンが止まっていて,隣をチラチラ見ようとする生徒がときどきいます。
これは不正行為の予兆です。
机の間隔がある程度離れていると,チラっと見ただけで隣の人の解答を読み取るのは非常に難しいです。
だからこそ,チラチラ何度か見ようと試みます。
こういった生徒がいる場合は特に巡回等を強化し,悪質な場合は声がけをすることがあります。
この時点では不正行為の確証がないので罰を与えるというよりは,きちんと受験するよう促すのが目的となります。
それでも対応が変わらなければ処分の対象になるかもしれません。
ちなみにカンニングペーパー等の持ち込みなど物的証拠がある場合は,すぐに処分の対象になります。
試験前に注意事項を伝達したにもかかわらず持ち込みをしたことになるので,悪質性が高く,証拠も残っているからです。
ちなみにカンニングは学校が被害届を出せば犯罪になる場合があります。
過去に大学入学試験でカンニングがあり,偽計業務妨害で捜査されたことがありました。
また,2022年1月実施の共通テストで不正行為がありましたね。
名前とかを書かせる
不正行為の取り締まりだけが試験監督の仕事ではありません。
試験時間も終わりに近づいた際にクラス,出席番号,名前等を書いていない生徒には記入を促します。
名前等は書いていない方が悪い,一昔前は名前がなければ0点だったと思うかもしれません。
しかし、今の時代はあとで保護者と揉めてしまいます。
この点も毎度名前を書き忘れるなど悪質性が高くなければ,その場で指導してしまいます。
実は生徒の答えはあまり見ていない
先ほど机間巡視は答案を読み取れるくらいゆっくりと歩くと書きましたが,実際あまり生徒の答案に興味はありません。
試験監督は自分の科目以外の試験で行うことが多いです。
他教科の問題冊子を読んで生徒の答案を一つ一つ確認している暇はありません。
それよりも試験を公正かつ円滑に行うことの方が重要です。
中には巡視をしていて面白い解答を見つけるかもしれませんが,それはそこまでの話。
その後に他の教員と生徒の解答について話をすることはまずありません。
まとめ
教職に非常勤講師として就いたときに,何も教えられずいきなり試験監督をすることがあります。
決して問題の配布・回収,不正の取り締まりだけが仕事ではないことを理解しもらえたら嬉しいです。
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