テーマ別解説|なぜ日本人は英語に苦手意識を持つのか(その2) 

英語の音読 勉強のワンポイント・アドバイス
この記事は約5分で読めます。

前回の,その1に続いて,その2をお送りします。

まだ,その1をご覧いただいていない方は,ぜひそちらからご覧ください。

隣の芝
隣の芝

自己紹介

  • 大学院の修士課程を経て英語の教員に
  • 専攻は英語学時制、助動詞、進行形をなど中心に勉強しました
  • 非常勤+専任の私立教員歴は約15年!
この記事をおススメしたい方
  • 学生の時,真面目に英語を勉強したけどイマイチ英語ができない
  • 社会人になってからも英語を勉強しているけど英文法が分からない
  • ちゃんとした英語の発音がなかなかできなくて悩んでいる

疑問文が苦手?もちろんです。だって日本語と違うから!

英語の疑問文は私も苦手です。

とっさに英語を話すときは,肯定文の形で始めてしまいます

日本語文の最後だけ,「〜です」を「〜ですか」に変えればいいのです。

英語は文の最初から変わるので,日本語の考え方では正しく英文を発することができません

こういった悩みがある時は,一呼吸置いて話し始めてみてはいかがでしょうか。

書き言葉であったり,心の準備ができれば,疑問文の形で英語を話すことができるはずです。

後は,映画などを観ていると,学校で習った疑問文の形になっていないセリフも多いです。

公的な場でなければ,そこまで気にしないでいいと個人的には思っています。

クエスチョンマークの男の子
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発音が苦手?そもそも正しい発音って何??

英語に興味がある人は,アメリカやイギリスで話されている発音に近づけたいと思う人も多いです。

「そもそもそんなことを意識しないでいいでしょ〜」と個人的には思います。

テレビなどで日本語を母語としない人が,日本人と少し違った発音をしていても気になりますか?

全然気にならないでしょう。

伝われば良いのです。

むしろ,/l/の音も,全部舌を巻いて/r/にしてしまう日本人がいます。

英語がちょっと得意と思っている,中学生,高校生,大学生に多いです。

このように異なる音で発音する方が問題です。

伝わるだけなら,これくらいで十分では?

  • 母音と子音の区別をして,子音だけの発音をできるようにする(iceは/ais/です。/aisu/ではないです。)
  • 日本人にとって似た子音の区別rightとlight, singとthingなど)

もうワンランク上げるなら,こういったことを意識するといいかもしれません。

  • 日本語より種類が多い母音を区別する
  • 二重母音は同じ強さで読まない(iceなら「ア」と「イ」で強さが変わります。「ア」は強く,「イ」は弱い発音します。)
  • 子音の口の形をしっかりと意識する(例えば,wouldのwは,日本語のウよりももっと唇を突き出します。)

話を戻して,発音は通じればよいと書きました。

通じるかどうかを確かめるために,聴いてもらう人が必要です。

人によっては日常的に英語を話す機会がないかもしれません。

そんな方は,オンライン英会話を利用してみてはいかがですか?

自分の英語が伝わるかどうかチェックすることができます。

電話が苦手?分からなかったら聞き返せばいいんです。

電話は難しいですよね。

相手の表情や口元が見えません。

相手もこちら側が分かっていそうか,話が通じていなさそうか,顔色を見ることができません。

できれば,電話は避けたいです。

でも,電話をしなくちゃいけない状況で,よく相手の言うことがわからないこともあります。

ズバリ聞き返しましょう。

もうそれしかありません。

伝わらなければ,相手も言い方を変えたりゆっくり話したりしてくれることが多いです。

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困って電話をしている会社員

覚えるのが苦手?そもそも日本語と英語は全然違うから時間がかかります。

語源が似ている言葉なら,似た単語も多いので,語彙力を身につけやすいです。

例えば,

学生は英語でstudent,ドイツ語で男子生徒はstudent(発音は少し違います),女子生徒はstudentinです。

しかし,日本語は全く英語と単語が違います。

だから時間がかかります。

とにかく語呂合わせでもなんでも覚えるしかありません。

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暗記のコツ

英単語に限らず,何かを覚えるのが苦手という方はいらっしゃると思います。

文字をそのまま覚えようとしても厳しいことがあります。

実は暗記にはコツがあります。

  • 語呂合わせなど,音やリズムを使って覚える
  • こじつけでも何かしら意味を連想する
  • 写真や画像のように記憶する
  • 一度に覚えなず,繰り返し学習する

人はよく分かっていないまま覚えるというのが難しいようです。

音やリズムというのは人間に備わっている能力です。

(そうでなければ,これだけ音楽というものが普及しないはずです)

また,ストーリー性や何か知っていることに紐づけた方が覚えやすいです。

この性質を利用したのが,文章で覚えるタイプの単語帳ですね。

また,読んだ参考書を画像のように覚える人もいます。

「右ページの下の方に書いてあったな」と思い出す人もいます。

覚える時は時間をあけて複数回学習しましょう。

記憶の研究において,こんなことが言われています。

覚えたことはすぐ忘れるので,忘れたら覚え直すことにより記憶がまた戻りやすいです。

学校の時間割が,月曜日は数学,火曜日は英語となっておらず,バラバラなのはこういった理由です。

勉強方法が分からない?とりあえず勉強量を確保しよう!

日本で育って日本語をマスターするのに,何年かかるでしょうか。

お母さんのお腹の中にいる時から話しかけられ,

1歳前後で発話を始めます。

その後,コミュニケーションを取れるのは4〜5歳くらいでしょうか。

もちろん,思考力の発達にも関係しますが,毎日朝から晩まで(もしかしたら寝ている時も)話しかけられて,数年かかるのです。

他の言語もそれくらいのインプットがないと,習得するのは難しいはずです。

最初から完璧を目指すのは気が重くなります。

少しずつ始めて見てはいかがですか。

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