高校の文系理系はいつから考える?理系はしんどいという噂は本当?!

理科の実験をしている少年 勉強のワンポイント・アドバイス
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高校2年生で文系・理系に分かれる高校も多いでしょう。

そうなると、高校1年生で文系理系や科目選択をしなければいけません。

今回は文系・理系の選択の時期や、理系を選んだときの大変さを書いていきます。

隣の芝
隣の芝

自己紹介

  • 非常勤+専任の私立教員歴は約15年!
  • 担任は10年以上経験! 修学旅行の準備・引率、大学受験の指導経験もあり
  • 教科は英語海外への引率経験もあり
  • 校務分掌教務、進路、広報、生活指導、生徒会を経験!
この記事をおススメしたい方
  • 文系・理系の選択をする時期を知りたい方
  • 高校受験が終わった中学3年生
  • 理系に進むと苦労しそうな人について知りたい方

高校の文系理系はいつから考える?

高校2年生から文系・理系に分かれる高校が多いと思います。

そんな学校では、高校1年生の5月ごろから考えます。

入学して1ヶ月でもう文理選択?!と思うかもしれません。

そんな学校は高校1年6月に文理選択の予備調査が行われるでしょう。

6月に調査があるということは、高校1年の5月くらいから考え始めるといいでしょう。

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文理選択予備調査は高1の6月に実施?!

高校2年生で文系・理系に分かれる学校は、6月ごろに予備調査をするでしょう。

6月ごろに予備調査をする目的は主に2つが考えられます。

生徒が文理選択や進路について向き合うための意識づけ

最終的な文理選択の時期は11月下旬〜12月になります。

文理選択は、将来の職業にもかかわるので、焦って決めない方がいいですね。

そこで、早めに予備調査という形で意識を向けてもらいます。

将来のことを考える女性

教科書需要調査に回答するため

実質的に6月に予備調査をする主な目的はこちらになります。

教員は7月上旬に提出する「教科書需要調査」に回答しなければいけません。

これは次年度に各学校で、どの教科書を、何冊くらい使うかという調査です。

校内の係にあたっている教員が、各都道府県の教育委員会に報告します。

選択科目の必要な教科書の数は、文理選択・科目選択によって変わりますよね?

その根拠となる数値を、文系・理系の予備調査で収集するのです。

日本には高校が5,000校以上!

現時点で、日本には高校が5,000校以上あります。

日本中で1つの学年に高校生は約110万人います。

(3学年合わせると約330万人になりますね。)

高校生が1人1冊教科書を手にするためには、出版社側も印刷数、在庫数を調整しなければいけませんね。

しかも無駄に刷ってしまうことは、できるだけ避けたいです。

教科書は4年に1回改定されることが多いので、4回しか販売チャンスがありません

こういったことを考えると、需要数を調査する必要性もわかりますね。

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文理選択、科目選択の本調査は高校1年の11月下旬ごろ~12月

本調査の〆切は11月下旬ごろ~12月になります。

「年度が変わるまで3ヶ月もあるし、もうちょっと先延ばしにできない??」と思うかもしれません。

本調査が終わったら教員側の準備があるので、どうしてもこの時期になります。

教科書、副教材の発注

本調査が終わって、初めて必要な教材数が決まります。

つまり、ここから出版社に教科書、副教材の正確な必要数で発注できるのです。

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クラス編成

文理選択、科目選択が終わるとクラス編成作業も始まります。

ざっくりと例えると、こんな感じです。

  • 1組は物理クラスで39人
  • 2組は物理・化学混合クラスで38人
  • 3組は化学クラスで37人 など

実際には男女比を考慮します。

また、混合クラスもできるだけ避けます。

先ほどの例では、理科の授業をするのに1組と3組は教員1人ずつで実施できます。

2組は物理と化学の2人の教員を付けなければいけません。

混合クラスは人的コストが多くかかってしまいます。

さらに、私立学校の場合、クラスの生徒人数を多くすると補助金をカットされてしまうことがあります。

授業料、補助金の収入面、混合クラスの数による必要な教員数の支出面を考慮します。

ちなみに、どの生徒を1組にするかなどの生徒のクラス割り当ては3月に行います。

文系・理系の決め方

文系・理系の決め方はこちらの記事にまとめました。

こんな人は理系を選ぶとしんどい?!

高校1年生ですでに数学がついていけないと厳しい

理系クラスの担任をした経験を書いていきます。

クラスの中には成績の良い生徒、伸び悩んでいる生徒がいます。

1年生のときに数学が平均以下の人は、次学年の理系数学についていくのにかなり苦労していました。

また、物理の成績も伸び悩んでいました。

物理は数学の授業で学んだ計算問題も多いからです。

高校1年生の数学は、文系の人も勉強する最低限の数学。

この時点でつまづいている人は、理系に進むならかなり覚悟をもった方が良さそうです。

同じことが理科にも言えます。

物理基礎といった基礎科目を1年生で勉強するかもしれません。

「物理基礎」でつまづいている人は、「物理」に進むのは難しいでしょう。

理科の先生
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「とりあえず理系」はダメ

保護者の中にはこんなアドバイスをしてしまうことがあります。

「文系から理系は無理だけど、理系から文系には行ける。

だから理系を選んでおきなさい。」

100%誤りではありませんが、かなり無理のあるアドバイスかなと思います。

理科・数学が得意でないのに理系は危険!

先ほど話した通りです。

苦手を克服することも大切ですが、得意なことで勝負できる方が有利に受験を乗り切れます。

文系・理系に分けるのは受験のため

文部科学省などは別に文系・理系に分けることをルール化していません。

文系・理系に分けるのは、大学受験に挑戦しやすいからです。

その証拠に各都道府県のトップレベルの高校はギリギリまで文理にわけないこともあります。

実際、国公立大学では5教科7科目の勉強がベースとなっています。

難関私大を狙うのが主になっている高校では、文理選択、科目選択を細分化して受験対策をすることが多いと言えます。

高校の文系理系はいつから考える?理系はしんどいという噂は本当?!のまとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

文系理系の選択や、科目選択の参考になれば嬉しいです。

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