現在,日本の学校は週5日制か6日制になっていると思います。
一昔前は公立は法律に則って週5日,私立はプラスαの教育をアピールするため週6日という構図があったかもしれません。
最近は公立でも(しかも小中学校でも)週6日のところもあります。
今回は週6日制のメリット・デメリットを解説します。

自己紹介
昔は学校も会社も土曜日に登校・出勤があった
昭和の時代は学校も会社も土曜日に昼まで授業や仕事がありました。
仕事や学校が午前中で終わるという意味の「半ドン」という言葉も最近は聞かなくなりましたね。
それが会社では昭和の最後のほうで週休2日制が始まっていきました。
公立の学校はそれからだいぶ遅れて平成4年あたりから徐々に土曜日のお休みを増やして,平成14年あたりに土曜日には授業を行わなくなりました。
私立は所によると思います。

学校の週6日制のメリット 自己研鑽の時間を増やせる
学校週5日制は、学校、家庭、地域社会の役割を明確にし、それぞれが協力して豊かな社会体験や自然体験などの様々な活動の機会を子どもたちに提供し、自ら学び自ら考える力や豊かな人間性などの「生きる力」をはぐくむことをねらいとしています。
学校週5日制のめざすものは・・・ 文部科学省ウェブサイト
理想的には学校外での活動を通して人間力(生きる力)を育むということですが,なかなかうまくいきませんよね。
個人的な経験ですが,自分は土曜日も部活のために学校に行っていました。
学校の週6日制のデメリット 学力が低下する懸念
様々な経験を通して人間力(生きる力)を育むことは決して悪いことではなく,広い意味では部活動やアルバイトも人間としての成長につながるとは思います。
ただ,大人の社会は(特に「就職の応募人数が多い企業」)はそれよりも学歴や学閥を重視することが多いです。
安定感のある大企業は人気が高く人事担当者も何千,何万という応募者から自社で活躍してくれる人材を採用しなければいけません。
そうなると大卒の人,特定の大学を卒業した人などとなるわけです。
そうなってくると教育現場には学力が身につく教育をしてほしいとなるわけで,結果,授業数を増やさなければいけないということに落ち着きました。
大多数の人にとって,授業数を増やすことで学力の伸長につながるとは思います。
ただし例外があります。
例外① 自分で勉強できる人は授業がない方がいいかもしれません
一人でコツコツと勉強に取り組めるなら,授業で大多数のペースに合わせるより効率的に学習を進められます。分かっていること,できることは飛ばせるからです。
例外② カリキュラムや学習内容が追い付かない人は,いくら授業数を増やしてもできないことが溜まっていってしまいがちです。
人はそれぞれ,一定の時間に吸収できる情報量が異なります。
例えば,同じ授業でも授業中に集中して参加することで記憶すべきことは覚えられる人もいれば,一生懸命頑張っても1回の授業では覚えられない場合もあります。
前者は週6日の授業で毎日新しいことを勉強すれば学力が順調に身に付きます。
そうなると週5日よりも学力向上は期待できるでしょう。
一方,後者は放課後や家で自主的に勉強しなければ,授業の内容をほとんど忘れてしまいます。後者の生徒が多く集まっている学校では勉強量は減るけれども,週4日は新しいことを勉強し,週2日はその復習にあてるという戦略もとれます。
ただ,前者の生徒に交じって授業を受ける場合,自分で追いつこうという気持ちがなければ,いくら授業日数が多くても比例して学力は身に付きません。
フランスは4日制のようです。
少し調べたところによると,フランスは土日に加えて水曜日もお休みor半日となっているようです。
これは大人も会社が水曜日にお休みということもあり実現していると思われます。

学校の授業日は日本の社会の影響を受ける
日本は大人(保護者)の仕事が朝から夕方まであります。
昔と異なり,共働きの家庭が普通となってきました。そうなると平日は子供の面倒を見られず,土曜日も昼までは子供から離れてゆっくりしたいと思ってしまうのもわかります。
学校の週5日制か週6日制かという議論は,企業の採用や保護者のワークライフバランスともかかわってくるのです。
コメント