校内実施の外部模試は先生が楽?高校の先生はどんな準備をする?

PCで仕事をする人 学校の先生の仕事
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業者の模試を使うと作問と採点を業者の方がやってくれます。

それでも実施する前に学校の先生が準備することがたくさんあります。

今回は外部の模試を校内で実施するときの準備について書いてみます。

隣の芝
隣の芝

自己紹介

  • 非常勤+専任の私立教員歴は約15年!
  • 担任は10年以上経験! 修学旅行の準備・引率、大学受験の指導経験もあり
  • 教科は英語海外への引率経験もあり
  • 校務分掌教務、進路、広報、生活指導、生徒会を経験!
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  • 学校での模試を実施する際の先生の仕事について知りたい方

校内で外部の模試を実施|高校の先生の仕事① 事前の準備

業者への発注

遅くとも1ヶ月前くらいには,業者に発注をかけます。

発注の際はクラスごとに仕分けをお願いすることになるので,クラス人数分+1部と予備で仕分けもお願いします。

特進クラスの1クラスだけ実施など,仕分けが必要ないの場合は単に必要数を発注します。

また,高3になると使用する科目がバラバラになります。

英語はどの生徒も使いますが,私大文系を志望している人は数学を使いません。

私大国公立の場合は共通テストレベルの数学を使います。

こういった調査を事前にクラスの生徒に行って,発注作業をします

申請書

自作問題を使う学校もあります

自作問題を使う場合は,もちろん業者への発注は必要ありません。

しかし,もちろん自分たちで問題を作らなければいけません。

1つテストを作るのに10時間以上はかかるので,教員にとっては負担になります。

自作なら終わったら採点も自分たちでやらなければいけません。

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時間割の作成

発注が終わると,指定された試験時間で時間割を作ります

受験者全員が同じタイプの試験を受けるなら,パターンは1つだけなので簡単に作れます。

しかし,先ほどの高3生の例のように,使用科目がバラバラになると作るのに工夫が必要です。

例えば,こんなパターンが考えられると思います。

  • 国語(現代文,古文,漢文)100分のみ
  • 国語(現代文,古文,漢文)100分,数学(文系用)60分
  • 国語(現代文,古文,漢文)100分,数学(理系用)120分
  • 国語(現代文)60分,数学(理系用)120分
  • 数学(理系用)120分

このように試験時間がバラバラなことも多く,すべての生徒が必要な受験をできるよう組むのは頭を使います。

ここでは国語と数学について書きましたが,同じようなことが理科と地歴公民でも起こります。

試験監督表の作成

時間割が出来上がったら,試験監督表を作ります。

学校全体が模試の日になっていれば,出勤する先生が全員で監督業務にあたれます。

しかし,一部のクラスだけが模試を実施する場合は,他のクラスでは授業をしなければいけません。

当然,授業をやっている間に該当する先生は試験監督を入れることができません

そして,授業の時間はどこの学校も40分や50分ですが,模試の試験時間は学校の授業時間にピッタリ当てはまるわけではありません

先ほどの例で,国語の試験は100分などという指定があった通りです。

授業の終わりと,模試の始まりが10分だけ重なっているから監督できないということも起こります。

授業をやりながらの模試となると,こういったことを一つ一つ見ながら組んでいきます。

届いた試験資材の仕分け

模試の1週間くらい前になると,試験問題,解答用紙,模範解答などが届きます。

模試の前日になると試験本部で監督の先生に渡しやすいように整理します。

欠席者には返金をする学校では,クラスごとに監督者が欠席者を記録する帳票も一緒に準備しておきます。

当日は事前に整理したものを順番に監督者に渡していきます。

校内で外部の模試を実施|高校の先生の仕事② 当日のお仕事

試験監督

試験監督のやり方については下の記事をご覧ください。

試験本部での発送準備

試験を行っている間にも運営の先生は,試験本部で作業を続けます。

回収した解答用紙が全員分あるか,名前番号の書き損じはないか,などを確認します。

クラスと出席番号を書くところに、学年とクラスを書く人

マス目にふりがなを書くとき、スペースを入れる入れない

など、よく説明を読まずに提出する人が年々増えています。

確認できたものは指定された方法で梱包していきます。

これもただ箱に詰めればよいのではありません。

指定された袋に,どの科目の解答用紙が何枚入っていると言ったことを記入して,袋詰めします。

その後に箱に梱包していきます。

梱包したものは遅くとも翌日の午前中には発送することが多いです。

学校が終わるのは15時~16時なので,集荷する配送業者が来る時間をとうに過ぎています。

わざわざ集荷のために配送の方を呼んでも,そこまで急ぐものではないので,大体は翌日の配送や集荷のタイミングで一緒にお願いします。

荷物の受け渡し

校内で外部の模試を実施|高校の先生の仕事③ 事後指導に向けての準備

成績の分析

模試はやりっぱなしはダメ!と生徒に言います。

先生にとっても同じです。

模試の結果が返ってきたら,全体的に弱い分野を確認します。

そして授業の中でフィードバックに生かします。

読解力など,日々の訓練が必要なものは,継続指導になるでしょう。

特定の知識が不足していた場合は,授業で模試の復習をします。

校内で外部の模試を実施|高校の先生の仕事のまとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

思ったよりやることが多いなと,教員になってから感じました。

模試は受験する側にとって,大変な一日になります。

しかし,学校で模試を実施しているなら,せっかく外の会場ではないところで受験できるので,頑張ってみませんか。

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