以前,学校の教員の一日を紹介しました。
空き時間は雑務をしていますということを書きましたが,雑務って一体何??と思うかもしれません。
(教員になる前は何でそんなに忙しくしているのか不思議でした)
今回は雑務のことを紹介していきます。
学校の教員は教科指導,担任,部活動顧問,校務分掌の仕事を兼務することが多いです。
すべて1つの記事にまとめると非常に長くなるので,教科指導編,担任編,部活編,校務分掌編に分けて投稿します。
仕事内容によって,ほぼ毎日やっていること,1週間に1度,1年に1度しかやらないことなど様々です。
自己紹介
高校の担任の仕事と言えば、クラスに関すること
生徒が授業を受けている間も、担任としての裏方の仕事があります。
高校の担任の仕事① 提出物の確認
特に年度初めは事務的な提出物が多いです。
大学は学生が教務課,学生課などに直接提出しますが,高校までは担任がいったん預かり,各部署に届けます。
生徒の住所や緊急連絡先を記載する書類は事務課,健康診断や疾病調査などは保健室,学年ごとで実施される行事は学年主任といった具合です。
共働きの家庭も多く保護者の方も忙しいので,〆切までに書類がそろうことはあまりありません。
帰りのHRで提出されていない家庭の生徒に翌日に持ってくるよう指導するためにも,朝に書類を集め,日中に確認する必要があります。
高校の担任の仕事② クラスで決まったことの報告
ロングホームルームで,学校の委員会を決めたり,修学旅行の班を決めたりしたことはあるかと思います。
その後,学校全体の委員会名簿を作成したり,修学旅行のしおりを作成するなど,クラスの外に関係する決め事は学年主任や関係部署の教員に報告をします。
大体は,一覧表に転記する形での報告になるので,空き時間に職員室にある表に記入したり,今はGoogleスプレッドシートに入力したりしています。
高校の担任の仕事③ 生徒の体調不良等への対応
家庭から連絡なく生徒が欠席した場合は,保護者に確認の電話をします。
生徒の安否確認のためです。
また,制服のある学校では骨折等でギブスをはめるため制服を着られないといった生徒にも家庭から書類を提出してもらう学校もあるでしょう。
配慮の必要な生徒の対応についても,保健の先生や学年主任と打ち合わせをしておきます。
(こういった内容は授業に打合せすると,他の生徒の耳に入る可能性は低くなります)
高校の担任の仕事④ 調査書・推薦書・指導要録の作成
受験に必要な調査書。高校生の場合,3年の1学期~2学期にかけて完成させます。
2021年度の大学入試からは調査書の分量が増えました。
「氏名」「現住所」「5段階評定」「修得単位」「出欠の記録」「学習における特徴等」「行動の特徴,特技等」「部活動,ボランティア活動,留学・海外経験等」「取得資格,検定等」「表彰・顕彰等の記録」「その他」の項目があります。
文部科学省のウェブサイトに見本があります。
「氏名」「現住所」「5段階評定」「修得単位」「出欠の記録」等は学校のシステムから自動でデータを流用できる場合がありますが,「学習における特徴等」「行動の特徴,特技等」等は担任がクラス全員分文書を考えて入力します。
学校推薦型選抜(推薦入試)を希望する生徒には推薦書を書きます。
推薦書は大学ごとに書式が違い,いまだに手書きの大学もあります。
実は調査書を作るよりも時間がかかるのが推薦書です。
指導要録とは,学校に保管する生徒の記録です。
内容は調査書に記載するものと似ています。
指導要録のうち,学籍に関する記録は20年,指導に関する記録は5年の保管しなければなりません。
毎年記録を残すので,各学年の3学期は生徒の行動記録を一人一人残していきます。
調査書を作成するときに,参照することもあります。
高校の担任の仕事⑤ 三者面談,保護者会の準備
保護者の方とは毎日話すわけではないので,生徒との面談より準備をして臨みます。
その学年に応じた学校行事,進路のことなどで保護者の方に把握していただきたいことを資料にしておきます。
資料にしておくと,欠席された保護者にも生徒を通じて情報をお渡しできます。
三者面談は全保護者にお伝えすることに加え,各生徒の成績,進路の情報も事前に準備します。特に男子生徒は勉強や進路のことをご家庭であまり話さないこともあります。
三者面談はどの生徒がどの時間になるか,事前にご家庭の予定を聞いた上でスケジュールをお伝えしなければいけません。
高校の担任の仕事はイメージできましたか?
今回は担任に関係することを紹介しました。
今回はあくまで授業の合間に行っていることのみに絞りました。
この他に,放課後に二者面談や,学年会議(学年行事の準備,保護者会の伝達事項の共有,指定校推薦の校内選考など),出席簿や学級日誌の記入などがあります。
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