進学校なら高校2年生の3学期になると,なんとなく予備校に通い出す人が多くなります。
要領のいい人は周りの友人や,先輩から話を聞いて自分に合った選択をすることができます。
しかし、そんな人だけではありません。
なんとなくどこでも同じかなぁ~と選んでしまい,半年後に他のところがよかったと思う人もいるかもしれません。
できれば,予備校選び,塾選びは1回で済ませたいです。
これから大学受験生になる高校2年生,あるいはもっと早くから通塾を考えている人にも参考になれば嬉しいです。
私は英語の教師としていろいろな生徒を見てきました。
学校の英語の先生がこんなことを言うなんて本末転倒かもしれませんが,率直にその経験を基に書いていきます。

自己紹介
大学受験における予備校と塾の違い|結論:自分は大手の予備校を選びます
大学合格のために圧倒的に情報を持っているのは大手予備校です。
だから,自分は大手予備校を選びます。
ただ,人によって合う,合わないがあります。
他の方法が廃れていないということは,それなりのメリットがあるからです。
ぜひ,比べてみてください。
大学受験における予備校と塾の違い|予備校の特徴
講師は入試問題をきちんと分析している
大学受験はその教科・科目の専門性に加えて,出題形式を分析しているか否かで合否に影響がでます。
特に難関大学であれば,この分析は絶対です。
予備校の先生の給料は結果,すなわち合格者数によって決まると言われています。
だから,予備校講師一本で生計を立てている人は,きちんと入試問題分析をして,授業計画を立てている人が多いと言えます。
また,副業をしていると割ける時間が分散してしまいますが,専門でやっている人はその心配はありません。
また,規模が大きければ大きいほど,過去の受験結果のデータを膨大に持っています。
例えば,どの成績の生徒がうかったか,落ちたか,マーク模試・記述模試の結果を比較して,記述が高い生徒はどうだったかなどです。
それをもとに出願の相談ができるというのもいいですね。

模試の受験料が含まれている
大手予備校の場合は,年間の授業料の中に自社の模試の受験料が含まれている場合があります。
1回数千円かかり,高校3年時に5回くらいは最低でも受験するので,年間10,000円〜15,000円くらいでしょうか。
全体からしたら微々たるものかもしれません。
しかし、模試を実施していない予備校に通っていたり,個別指導塾の場合は別途模試の費用がかかるので,少しだけありがたいですね。
個別の質問対応が難しいかも
ここまでスケールメリットに触れてきましたが,規模が大きくなればなるほど個別の対応が難しくなります。
例えば,授業を聴いていてわからないところを質問したい,自分で問題集を解いていて質問をしたい,といった対応には弱いかなと思います。
授業後に講師室で質問をすることはできますが,人気講義ともなると何十人もの列ができます。
ましてや,自分で解いた問題集の質問は難しいでしょう。

十数年前に比べて,最近は東進ハイスクール,スタディーサプリ,など映像授業が増えてきました。
ブロードバンドの通信環境が整ってきたこともあるでしょう。
また,YouTubeなどのプラットフォームが登場したことにより,いわゆる本業としていない人も「授業」をすることができるようになりました。
この辺りの良し悪しですが,個人的には(古い人間だからか)対面型の授業の方がいいのではと思ってしまいます。
大学受験における予備校と塾の違い|個別指導塾
自分のペースで質問ができる
やはり,週に1回〜数回,先生に質問したいところを好きなだけ質問できるのが大きなメリットです。
大手予備校でも,学校でもなかなか自分のペースに先生が合わせてくれるということはありません。
出題傾向分析,出願戦略に不安がある
街の個別指導塾は大学生のアルバイトがほとんどなのでサポートに不安があります。
大学生が出題傾向分析や出願戦略を立てられるとは思ません。
最悪の場合,間違ったことを教えられることもあります。
教えてもらう側は「先生がそういっているなら・・・」と疑わずに,間違ったまま学習してしまうことになるかもしれません。
やっぱり個別がいいなと思うなら,四谷学院など,大学受験のシステムが構築できているところを見学してみるといいかもしれません。
ただ,こちらのサイトによると授業料は一般的な大手予備校より高くなりがちです。
受験までに間に合わない
その反面,自分のペースで物事を進めていると,ある時「このままでは受験まで間に合わない」ということになる可能性もあります。
特に「私は自分のペースで勉強をしたいから」といった理由で個別指導を選んでいる人は,間に合わなくなりがちです。
大学受験における予備校と塾の違い|番外編:独学
お金がかからない
独学はお金がかからないのが最大のメリットです。
大手予備校に通っても,自分で問題集を買って勉強することはあります。
こちらからの引用ですが,予備校に通うと年間100万円は最低でもかかるそうです。
意志が弱いと頑張り抜けない
大学受験生は1日10時間くらい勉強することが目安になります。
ペースメーカーがなく,一人で勉強すると学習時間が不足なりがちです。
もちろん大切なのは時間だけではなく,学習した内容であったり,習得した知識,知能です。
一方、人間の吸収率には限りがあるので、適切な学習方法で一定の学習時間が必要になります。
これを年単位で続けるのは本当に大変なので,途中でくじけてしまいがちです。

「日本初!授業をしない。」というキャッチフレーズの武田塾。
理論的に言いたいことはわかりますが,自分自身が高校時代の私に勧めるかというと,勧めないかなと思います。
予備校は○○コースといった具合に学習のペースが決まっています。
一方、自学自習ならそれ以上のペースで勉強できるといった紹介がありました。
実際には予備校に通っている人も自分で参考書や問題集を買って勉強します。
やはり大学ごとの特徴や入試のトレンドを毎年分析している講師から教わる機会もあったほうがいいと感じています。
そして,料金が公式サイトには見当たりませんでしたが,こちらのサイトによると料金が思ったより高い・・・。
大学受験における予備校と塾の違いのまとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
自分は高校時代の自分自身や我が子に相談されたら,大手予備校,または大学受験指導体制が整った個別指導塾を勧めます。
大手予備校に通っていてわからないことがでできたら,学校の先生に聞いてもいいと思います。
(私自身も予備校の授業について質問を受けたことはありました。
ただ,校外の授業のことなので,人によっては対応してくれないかもしれません。)
ちなみに,GMARCHだったり,早慶だったり,それなりに結果を意識しているからこういった選択をします。
例えば,なかなか普段の学校生活に支障があり,とりあえず大学に行けるならどこでも・・・といった状況なら,その人のペースに合わせている個別指導がいいかもしれません。
経済的に厳しくて・・・という状況なら独学も全然ありです。
大手予備校を選べば勉強の質問がしづらい,個別指導を選べばノウハウ不足があるかもしれない,両方を取ればお金がかかる。
どれを選んでも良し悪しです。
その中で本人の今の学力,性格,家庭の状況を踏まえて納得できる選択をすることに尽きるかと思います。
この記事がその参考になれば嬉しいです。
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